口の中の血豆と癌について


口の中に血豆のような血腫が頻発する原因を私が調べ始めたとき、ネット上では癌を疑うような記述も多く目にしました。その内容は概ね「血腫のようなものが長い間治らない場合には癌の可能性もあるので医師に相談しましょう」というものです。



けれども私の場合はそうしたものではなく、口内にピリピリとした痛みとともに血豆が生じ、やがて破れてしまえば2〜3日で姿を消してしまうというような発生状況であったので、それを癌であろうかと疑うことはしませんでした。

口腔に出来る癌は、どちらかというと口内炎に似たような、治りにくい潰瘍や糜爛(びらん)の表情をして現れることが多いのではないでしょうか。血豆に似るものというと悪性黒色腫(メラノーマ)が該当するかと思われますが、血豆のように痛みを伴って突然発生して破れて終わりというものではなく、おそらくはもっと緩慢にじわじわと拡大する物で、その点で血豆との区別は難しくないものと思われます。

逆に言えば、血豆の特徴が判りやすいぶん、それと異なる発生形態を見せるものには注意が必要だということになります。

悪性黒色腫は進行性の強い癌ですから、口の中に黒っぽい何かを見つけて、その経過が血豆のように突発的でない場合には、躊躇せずに専門医を受診するのが賢明です。悪性黒色腫の口腔での好発部位は硬口蓋(上顎)と上顎歯肉(歯ぐき)で、下顎歯肉や頬粘膜などにも発生するということです。

「口の中の血豆」はそれ自体を癌と疑う必要はありませんが、「目の結膜下出血」や「皮下出血」なども含めて、それらが頻発する事態を「出血傾向」と捉えれば、血液癌を含む血液病の可能性や、血液の性状に影響のある肝臓などの病変の徴候である可能性もあり、心配するべきはむしろそちらの方なのではないかと感じています。



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