膵臓と出血傾向


お酒の多飲が原因となる疾患に「膵炎」があります。性別では女性よりも男性に発症が多く、その7割が習慣的なアルコール摂取に起因するものであると言われています。肝臓と同様に飲酒によるダメージを受けやすい膵臓という臓器。口の中に血豆が出来やすくなったりする出血傾向と、何かしらの関連性を有しているということはないでしょうか。



以前、一緒によく飲み歩いていた友人が慢性的な 下痢に悩んでいて、朝の満員電車で便意を催してしまったときの緊迫した状況の話などを面白可笑しく聞いていたのですが、或る日、後に奥様になる彼女から半泣きの電話が掛かってきました。

「お腹が痛いって苦しみだして、救急車で病院に運ばれたんですけど・・・」

彼の苦しみ様を見て死んでしまうかもしれないと気が動転した彼女が、とりあえず彼氏と同郷の私に連絡をくれたという状況でしたが、彼はその後ひと月ほど入院生活を送りました。彼が受けた診断は「アルコール性膵炎」で、彼の下痢症もその伏線であったわけです。

また、先日久しぶりに再会したかつての職場の先輩ですが、彼は大変な酒豪だったのですが、やはり膵炎を患いアルコールはドクターストップとなっているということでした。

「膵臓が溶けて無くなっちゃうんだって。ウソみたいだろ。糖尿も出てるんだけど、まだインスリン注射が要るほどではないんだけどね・・・」

お酒がらみのトラブルの多い方でしたが、離婚も経験され、独りで暮らしているとのことでした。飲まない先輩と会って会話がもつか心配だったのですが、薄い焼酎のお湯割りをチビチビやりながら付きあってもらえました。

膵臓は糖や脂肪の代謝に必要なホルモンや酵素を分泌していて、膵臓の疾患では脂肪の消化吸収が阻害されて下痢をしたり、血液中のブドウ糖(血糖)の利用が十分に行えなくなるために慢性的に血糖値が高くなる、いわゆる「糖尿病」を発症したりします。

糖尿病は軽症者も含めると罹患者が非常に多い身近な病気で、それ故にいま一つ深刻に受け止めるられていない観がありますが、実際はとても怖い病気です。

失明、腎不全、脳卒中、壊死による脚の切断など、糖尿病によってもたらされる予後はきわめて深刻です。過剰な血糖は血管にダメージを与えますが、上記のような症状はそれぞれの器官において毛細血管が脆弱になり損壊が繰り返されるなど、血管の機能性が損なわれることによってもたらされるものです。

近所に住む60歳代の男性は、元気だったころは酒も女もギャンブルも大好きで、いつもパチンコ店に入り浸って享楽的な生活を送っていましたが、糖尿病を患ったことで眼底出血を繰り返しながらやがて失明し、昨年は心筋梗塞で救急車のお世話になり、最近に至っては腎機能の低下から人工透析も必要な状態になっています。天性が楽天的なのか自身の境遇をあまり嘆かない明るい方で、今も女好きは変わらない様子ですが、まさに糖尿病の怖さをリアルに体現されていて身につまされる思いがします。

膵臓の不調によって糖尿病が生じ、糖尿病によっては血管の脆弱性が生じるということで、どうやら膵臓と出血傾向には関連性があるということが言えそうです。

とは言っても、出血傾向があったからと言って、すぐに膵臓疾患が疑われるということはまずないでしょう。思うに、例えば私のような飲酒家に出血傾向が生じていた場合には、肝臓も膵臓も、そして脾臓も、それぞれが病気という程ではないけれども少しずつ不調であって、さらに栄養の偏りや服薬の影響などもあったりして、そうした幾つかの要因の総和として出血傾向という状態が生じるのではないだろうかという気がしています。或いはそうした状況であるからこそ、出血傾向の原因が特定されにくいうこともあるのではないでしょうか。「特発性血小板減少性紫斑病」は出血傾向をもたらす代表的な病気ですが、それほどに深刻ではなけれども何故だか口の中に血豆が出来やすかったりする状態というのは、やはり上記のような状況下で身体が発している注意信号としての兆候であるのかも知れません。

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